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主な研究活動
〇進行性核上性麻痺における視床下核容積定量と症状、予後の関連性を調査する前向き研究(藤岡、坪井)
進行性核上性麻痺では視床下核が初期から萎縮していることがわかっていた。近年、この小さな核を可視化できるMRI画像解析ソフトウェアが開発された。本研究では、視床下核を含めた脳各部位の容量解析と、進行性核上性麻痺で問題となる転倒との関連性を前向きに評価することを目的とする。
〇パーキンソン病患者に生じる疼痛に関し、King's Parkinson's disease pain scale (KPPS) を用いた疼痛の評価に関する研究(栗原、藤岡、坪井)
当院を中心に翻訳を行った日本語版のKPPSを使用して、パーキンソン病患者の疼痛について評価を前向きに行う。
〇パーキンソン病患者に生じる疼痛に関し、知覚・痛覚定量分析装置 (ペインビジョン) を用いた疼痛の分類と重症度評価に関する研究(栗原、藤岡、坪井)
ペインビジョンは患者が感じる最小電気刺激量と痛みに対応する電流を測定し、疼痛感覚を数値化する装置である。原疾患に関わらず、疼痛をより他覚的に評価するために用いられている。本研究により、PDに伴う疼痛の量的・質的評価の一助となることを目的とする。
〇Perry病の家系調査およびバイオマーカーの探索(三嶋、藤岡、坪井)
厚労省科研費および日本学術振興会科研費でサポートされた研究。今回、Perry病家系が本邦に5家系存在すること、Perry病では高頻度にMIBG心筋シンチグラフィー取り込み低下を認め、同疾患の自律神経障害の生物学的マーカーになりうることを明らかにした。今後も更なる家系調査を行い、ガイドライン作成を目指す。
〇パーキンソン病患者を対象としたmHealth型ダンスプログラムの有効性と実現可能性に関する検討(長城、坪井)
現在のCOVID-19によるパンデミックの影響で、集会や患者コミュニティーが激減し、医療機関以外での直接的な運動支援などの機会が激減している。これらの状況を加味し、自宅でもできるmHealth(スマートフォンやタブレット、ラップトップなど)を用いたオンラインダンスプログラムによる支援プロトコルを作成し、これまで対面で実施してきたダンスによる支援と同様の効果が認められるかを検証する。
〇頸動脈不安定プラークにみられる新生血管分布パターンの検討(竹下、井上、坪井)
頸動脈プラーク内の新生血管はプラークのshoulderに局在し、プラーク内の炎症や出血と関連する。また、プラークコアと被膜の間はbottomと呼ばれ、そこでも新生血管が多くみられ、プラークの不安定性に関連していると考えられる。しかし、プラークのshoulderとbottomにおける新生血管と、それらの臨床・病理学的特徴の関連について検討はされていない。本研究ではプラークshoulderとbottomに存在する新生血管の臨床背景や病理学的特徴の違いを検討している。